日記とは違う!書く瞑想「ジャーナリング」で心身ともに健康をキープしよう
みなさんは「ジャーナリング」を知っていますか?ジャーナリングは「書く瞑想」とも言われ、心を整えるのに役立つシンプルなメソッド。しかも自律神経が整うなど健康面での効果も◎。ぜひあなたもジャーナリングで、心身ともにヘルシーになっちゃいましょう!
書く瞑想「ジャーナリング」のススメ
仕事でのストレスやプライベートの悩み、あるいはその他の漠然とした不安などでモヤモヤが溜まったときは、「ジャーナリング」を行ってみませんか?
紙とペン、そして少しの時間があれば簡単にできるジャーナリングは別名「書く瞑想」とも呼ばれ、心身の状態を良好に保つのにとっても効果があるんです。本格的な瞑想はちょっぴり敷居が高い…と感じている人も、ジャーナリングなら気軽にはじめることができますよ!
ところで「ジャーナリング」とは?
そもそも「ジャーナル」には「日記」や「日誌」という意味があります。となると、「ジャーナリング」は日記を書くこと?もちろんそういう意味もありますが、書く瞑想と言われる「ジャーナリング」は、日記を書くこととは少し違います。
簡単に言うと、「ジャーナリング」とは「一定時間、頭に思い浮かんだことを紙にひたすら書いていく」こと。日記のようにその日にあったことにこだわる必要はなく、悩んでいることやストレスを感じていること、あるいはもっと膨らませたいアイディアなど何でもOK!一定時間と言っても、朝時間や寝る前のほんの数分でも大丈夫。紙とペンさえあれば、今すぐにでもはじめられます。
ジャーナリングに期待できる効果
「ただひたすら紙に書いていくだけで、本当に効果があるの?」と疑問に思った人も多いのでは。でも、ジャーナリングには心身を健康に保つためのいくつもの効果が期待できるんですよ!
①自分を客観視できる
ジャーナリングでは、そのとき思ったことをひたすら紙に書いていきます。それはいわば、自分の脳内を文字にして表していくこと。頭の中でモヤモヤと思うだけではなく、文字としてアウトプットすることで、自分の怒りポイントやストレスを感じることなどがより明確になり、自分に対する理解が深まります。さらにそれを見返すことによって、自分を客観視する能力を高めることができるんです。
②問題解決スキルがUP!
ジャーナリングを行うことで、問題解決スキルの向上も期待できます。というのも、抱えている問題についてひたすら書いていくうちに状況が整理され、その問題を解決するためのプロセスを考えつきやすくなるから。①にあるように自分を客観視できている状態であれば、自分が抱え込みがちなトラブルの傾向も把握しやすいので、よりスムーズに問題を解決することができそうですよ。
③マインドフルネスの実践
マインドフルネスとは、「“今”“ここ”に集中している心の在り方」という意味。簡単に言うと、雑念を持たずリラックスし、ただ今だけに集中している状態のこと。このマインドフルネスを実践できると、集中力や記憶力、作業処理能力の向上など様々な効果が期待できるとされています。
ひたすら頭に浮かんだことを書いていくジャーナリングは、まさに「今」に集中する状態を作り出します。つまり、瞑想をするのと同様に、ジャーナリングでもマインドフルネスを実践することができるというわけです。ジャーナリングが「書く瞑想」と言われるのも納得ですね。
④ストレス軽減
さらに、マインドフルネスの状態でいることには、ストレス軽減の効果もあるとされています。加えてジャーナリングで心のモヤモヤを書き出すことにより、つかえが取れ、スッキリできるというメリットも。
テキサス大学の心理学者ジェームズ・ペンベイカー博士によると、大学生を対象に自分のトラウマや動揺した出来事についてジャーナリングしてもらうという実験をしたところ、被験者たちには気分の改善といったメンタル面での効果が見られたそうなんです。
⑤自律神経が整う
ジャーナリングにはまた、内臓や血管の働きをコントロールし、免疫力に影響を及ぼす自律神経を整える効果も期待できるんです。というのも、ジャーナリングを行って心がリラックスした状態になると、副交感神経という自律神経が活発になるから。ストレスの多い現代を生きるわたしたちは、脳が興奮状態のときに活発になる交感神経が優位になりがちなので、これはとっても嬉しい効果♡
実際、前述のジェームズ・ペンベイカー博士による実験でも、ジャーナリングを行うことで血圧の低下や免疫力の向上など身体的な効果が現れた被験者もいたそうですよ。
さっそくジャーナリングをやってみよう!
思い浮かんだことを書いていくだけで、心身ともに健やかになれちゃうジャーナリング。気になってきた人もきっと多いはず。そこで、いよいよジャーナリングを実践してみましょう。紙とペンさえあればはじめられるジャーナリングですが、書き方のルールがいくつかあるので、それも一緒に確認していきますね。
①気が散らない環境で
ジャーナリングは「書く瞑想」と言われるくらい、心を「“今”“ここ”」に集中させる行為。5分~15分といった短い時間でも構わないので、時間を区切って集中できる環境を整えるのがポイント。朝のまっさらな気持ちで取り組むジャーナリングは「モーニングページ」として有名ですし、その日一日を振り返るなら夜のまったりタイムに行うのもアリですよ。
②テーマを決定
静かな環境と、ノートやルーズリーフなどの紙とペンを用意できたら、いざジャーナリングをはじめてみましょう。書くテーマは、本当に何でもOK!そのとき心に浮かんだことや、仕事や恋愛のこと、あるいは自分の好きなことやこれからやりたいことについてひたすら書いても◎。また、あなたが今抱えている悩みやストレスをテーマに選べば、問題解決の糸口がひらめいたり、心の中のモヤモヤを晴らすことができたりといった効果を得られるはず。
心に浮かんだことをそのまま書いていくのがジャーナリング。何も思い浮かばないときは「何も思い浮かばない…」なんて書いてしまっても大丈夫。まずは気負わずにはじめてみて!
③頭で考えずひたすら書く!
ジャーナリングで大切なのは、書くことに集中すること。「こんなことを書いたらおかしいかな…」などあれこれ考えず、頭に思い浮かんだことを決めた時間いっぱいまで全部書いていって。途中で論旨がずれてしまったり、文法がおかしくなったり誤字や脱字をしてしまうかもしれませんが、それも気にする必要はありません。
④脚色せずあるがままに
もうひとつ大事なのが、脚色をせずあるがままに書くということ。基本的にジャーナリングは誰かに見せるものではありませんし、これが正解というものがあるわけでもありません。また、自分を偽ったり演出したりと作為のあるジャーナリングでは、得られる効果も期待できなくなってしまうんです。
⑤振り返りの時間を必ず設ける
決めた時間いっぱいまで書ききったら、自分が書いたものを見直す振り返りの時間を必ずつくりましょう。「私ってこんなことを考えていたんだ!」という新たな気づきや、「こうしたら解決できるかも」という問題解決のヒントなど、宝物がたくさん隠れているはずですよ。
ジャーナリングを習慣化してみない?
ただひたすら頭に思い浮かんだことを書いていくだけで、ストレスが軽減したり自律神経が整ったりといいことずくめのジャーナリング。モヤモヤを抱え心を整えるメソッドとして、ぜひ有効に活用してみてくださいね!